業者が勝手に差し押さえとして家財を持ち出した時の合法性について
借金の知識:自力救済は違法です。
その際、マチ金の一社が勝手にやってきて、トラックにお金になりそうなものを積んで持って行ってしまったのですが、どうすればいいでしょうか?
法律手続きにたよらずに、貸した側が債権者の資産を処分して、債権を回収することを自力救済といいます。しかし、法律上では認められていません。
債権回収の為には民事執行法や民事訴訟法の定める手続きが必要です。持ち出しは拒絶することが出来ます。
法律に則り家財道具などの処理をする
借り主が資産を自分自身で処分する場合を除き、担保権、家財、私財等の強制執行や処分は、民事執行法の規定が適用されるのが決まりです。
しかし、サラ金業者などのタチの悪い業者がいるばあい、この様に私財を勝手に持っていくというケースも結構あるようです。
もちろん、こういったケースは違法であり、例え借り主であろうとも担保などを勝手に処分することは出来ません。
差し押さえの期間はどれくらい?
返済日一日でも遅れたら担保などを競売にかけられると思っている人も多いようですね。僕も全く知らなかったのですが、担保をすぐに処分されるというケースはありませんので安心してください。
返済の督促が来て(内容証明など)そしてその後強制執行になるというケースが殆どです。担保権の実行についても同様で、いきなり競売をかけて売られるという事はありません。
今回のケースの様に勝手に家財道具を持ち出された場合
ヤミ金業者以外でも、今回のケースの様に勝手に持ち出しする事は良くある様です。
これは自力救済ですので、債務者は引き渡しを拒絶出来ます。そして取り戻す事も可能です。
●自力救済とは?
民事法上、権利者が自己の権利(借金で言えば、お金を貸して相手が返済しないという場合の事)を侵害された際、法的処置の手続きではなく、自分自身の力を持って権利を取り戻す事(借金で言えばお金を返してもらうという行為)を意味します。自救行為、自助とも言われます。
借金の場合、お金を貸した側が、相手がお金を返さない場合、その同等の家財、私財、担保などを自力で取り上げる行為などが自力救済と言います。この行為は心情的には理解できますが、法律上認められていません。
持ちだされた家財の返還を求める裁判を起こすことが出来ますが、もし、処分されていた場合は『対価の金銭賠償』となります。
また、家財を持っていった業者は窃盗罪などの告訴対象となります。また、家財を持って行く場合、承認書などを書かされて印鑑を押させることもあります。
印鑑などを押すと、のちのち面倒になりますので、絶対に押さない様にしてください。